のれんで表現できること

店舗に入る前の見た目は大事

Noren-Order日本には建築物や和食をはじめとする様々な独特の文化が存在します。
のれんもその中の一つです。

居酒屋や寿司屋、そば屋、ラーメン屋…と日本の食文化を象徴する飲食店の入り口には、
必ずといっていいほどのれんがあります。

時には風に吹かれ、雨に打たれ、それでもいつもこれから訪れるであろう
お客様をずっと待っています。

こののれんが持つ独特な雰囲気は一体なんなのでしょうか。
そしてそれは一体どのような効果をもたらすのでしょうか。

京都のれん株式会社

そもそものれんとは、もともと平安時代に寺社や店、民家において日除け、風避け、
防塵、防寒として用いられてきましたが、その頃は無地で今のような姿ではありませんでした。

鎌倉時代になると、その布に家紋などが施されるようになりましたが、
大きくそれが広まったのは江戸時代に入ってからです。

このように、元々は生活の一部であったものが、だんだんとメッセージ性を持つようになり
今の姿になったのです。

現在の建物では、のれんがなくとも何も問題はありません。
店には看板があれば名前もわかるし宣伝にもなります。

扉や戸を開けて入ればなんの問題もありません。
しかし、居酒屋や温泉などの日本文化にあの私達を待ってくれる布がないと想像すると、
どうも寂しく感じるのです。

それはなぜなのでしょうか。

おそらくそれは非日常性があることです。
あの布をくぐるだけで、私達は別の世界へと誘われます。

たった1枚の布をくぐるときに「この向こうはどんなものがあるんだろう」
「この先ではどのような体験ができるのだろう」と考え、わくわくしながらくぐるはずです。

のれんをくぐる

また、くぐった後に今までの空気と違う空気に触れ、店主の明るい声が聞こえてきたら…
それだけで特別な体験になりうるのではないでしょうか。

そのような体験を繰り返すと、のれんを見ただけでわくわくする気持ちになるのではないでしょうか。

のれんには、人を引き付ける独特な雰囲気があります。
それは、私達に特別な体験をしているという気持ちにさせてくれる効果があるようです。

【外国人観光客に聞いた】日本で体験したいことランキング

昨今、訪日外国人の数は上昇していますが、そんな外国人観光客は日本でどのような体験をしたいのでしょうか。
株式会社電通の「クールジャパン」関連事業の一環で実施されたジャパンブランド調査に基づいたランキングを見てみましょう。

10位:食品サンプルの制作体験緻密に作られた食品サンプルが外国人から見ると珍しくかわいいものに映るようです。お土産にするのもいいですね。
9位:浮世絵ゴッホなど著名な画家に影響を与えたことは日本でも知られていると思いますが、現在もその人気は絶大です。
8位:華道四季を考慮しながら行う華道は日本の奥深さを感じることのできる体験になっています。
7位:書道「漢字」に魅力を感じる外国人にとって書道はまさにクールジャパンを感じられる体験と言えます。
6位:折り紙体験Youtubeでも多くの折り紙動画があげられており、実際に作ってみたいと思うようです。
5位:殺陣体験憧れのサムライになりきってみるのも他ではなかなかできない体験です。
4位:茶道体験茶道を通して歴史的・精神的な奥深さを学べます。
3位:着付け体験日本を訪れたからには着物を着て街を歩きたい、という観光客も多いはず。着付けと写真撮影がセットになったプランもあり人気があります。
2位:歌舞伎内容を理解するのが難しい、という印象がありますが最近はアニメを題材にした歌舞伎が公演されたり英語の音声ガイドが準備されていたりと外国人も楽しめる工夫がされています。
1位:温泉意外かもしれませんが大の温泉好きの外国人も多く存在します。温泉地に赴き郷土料理や伝統文化体験も含めて楽しむ方が多いそうです。